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ちょっとマニアックで詳しすぎる婚姻届の書き方

​登場人物

渡邊太郎

コピー機メンテナンス業者に勤めるサラリーマン3年目の21歳。

高校ではサッカー部のキャプテンで、マネージャの花子とは交際3年目。

調べ物はもっぱらネットの現代っ子。田舎育ちで、素朴な優しい青年。

高田花子

ホテルに努める受付1年目の19歳。

結婚するまでは手も繋がないという強い信念を貫いている。

頭の中はいつもお花畑が咲いている、夢見る少女。

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婚姻届入手方法、戸籍謄本の入手方法、戸籍謄本提出タイミング、婚姻届の書き方

【第1話 婚姻届けを手に入れよう!】

太郎「今日の食事は楽しんでもらえたかな。」

花子「とっても楽しかった!19歳の誕生日をお祝いしてくれてありがとう。」

太郎「僕にとって大切な人の特別な日だから、当たり前だよ。」

花子「ウフフ・・・なんだか恥ずかしいな。でも嬉しい。」

太郎「・・・・・(ソワソワする)」

花子「あぁ、風が気持ちいい!」

太郎「花子さん、・・・ぼ、僕と結婚してください!」

花子「・・・・(驚いた後、嬉しそうな表情)」

太郎「一生大切にします。よろしくお願いします。」

花子「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします。(すこし涙を浮かべる)」

 

しばらく歩いて、家の前

花子「今日はありがとう。」

花子「プロポーズしてくれて嬉しかった。」

太郎「僕もオーケーしてくれて嬉しかった。」

太郎「それじゃ、また明日。」

花子「うん、また明日ね・・・・」

花子「あのね、太郎さん。」

花子「笑わないで聞いてね。」

花子「私、誕生日に入籍するのずっと夢だったの。」

太郎「そうなんだ。」

太郎「きっと、その夢は来年叶うと思うよ。」

花子「ありがとう。」

花子「私は今日でもいいんだけど・・・なんちゃって、テヘッ」

太郎「まだ、結婚式も挙げてないし、同居もしてないけど、入籍ってできるのかな?」

太郎「急だから、できるかどうかも分からないけど、調べてみようか!」

花子「え?嬉しい!」

太郎「それじゃまず、婚姻届のことをいろいろ調べてみよう!」

 

→二人が夫婦になるためには、市区町村の窓口に婚姻の届出が必要となります。

 婚姻届が市区町村窓口で受理された日が婚姻日となるので、婚姻届を提出する日は慎重に決めましょう。

 届け出に必要な書類を揃えるために時間がかかる場合もあるので、事前に調べておくとよいでしょう。

【第2話 婚姻届ってどこでもらえる?】

太郎「婚姻届は市町村の窓口でもらえるみたいだけど・・・」

太郎「今夜6時か、もう閉まってるよな。」

花子「そうね・・・」

花子「そういえば、7時まで開いてる市民センターにも置いてたはず。」

太郎「(携帯で調べる)」

太郎「ほかにも、夜間窓口で婚姻届をもらえる市町村もあるみたいだね。」

花子「本当だ!これは親切ね!」

太郎「それに、オリジナル婚姻届っていうのもあるらしいよ。」

花子「それには、興味津々!」

太郎「でも、通常のコピー用紙にA3サイズで印刷だって・・・」

太郎「家のプリンターでA3は印刷できないなぁ・・・」

花子「A3サイズなら、たしかコンビニで印刷できるよね。」

太郎「なるほど、なんとかなりそうだね。」

太郎「おっ!僕の地元、能代市のオリジナル婚姻届も発見!」

花子「(携帯を覗いて)」

花子「最近作られたみたいね。かわいい!」

太郎「自作している人もいるんだね。」

花子「でも、これって、どこの市町村でも使えるのかしら?」

太郎「事前に届出先の市区町村窓口に相談しておいたほうがいいらしいね。」

 

→婚姻届は市区町村窓口でもらうことができます。

 市区町村によっては、窓口だけでなく、支所や出先窓口に備え付けしている場合もあります。

 そのほか、窓口開庁時間外でも、宿直からもらえる場合があります。

 詳しくは、最寄りの市区町村の窓口にお問い合わせください。

 

【オリジナル婚姻届とは】

市町村オリジナル婚姻届を用意している市区町村があります。

ネットでダウンロードしたものを印刷して使うこともできます。

用紙種類は、一般的なコピー用紙に印刷する必要があります。

用紙サイズは、A3サイズに印刷する必要があります。

様式の文字が読めるように印刷する必要があります。

インクジェット式の印刷を認めていない市区町村もあるのでご注意ください。

そのほか、戸籍法の規定を守っていればオリジナルなデザインの婚姻届を使うことができます。

ただし、市区町村によってオリジナル婚姻届の取り扱いが違うようなので、

受理可能なデザインか、事前に届出先の市区町村窓口に相談するようにしてください。

能代市オリジナル婚姻届は能代市の届出窓口で確認していただきました。

【第3話 戸籍謄本を手に入れよう!】

花子「さて、婚姻届けも手に入れたぞ。」

花子「次は何を用意するんだっけ?」

太郎「ふたりの戸籍謄本が必要らしいね。」

花子「そもそも、戸籍謄本って何なの?」

太郎「戸籍に記録されている人全員の出生、結婚、死亡、親族関係などの身分事項を証明するものだよ。」

太郎「本籍、筆頭者氏名、戸籍に記録されている名、生年月日、」

太郎「父、母の氏名、出生地、婚姻日などが記載されているよ。」

花子「すごい、よく知ってるね。見直した!」

太郎「今は電子化されて戸籍全部事項証明書とも言うよ。」

太郎「結婚や離婚などの身分の変更で新しく作成されるよ。」

太郎「子が生まれると親の戸籍に記載されるよ。」

太郎「戸籍謄本は自分の本籍地の市町村窓口で取ることができるよ。」

花子「・・・・」

太郎「以上、ネット情報でした。」

花子「なんだ、ネット情報なのね。」

花子「太郎さんに市役所の職員さんが乗りうつったのかと思っちゃった。」

太郎「ハハハ、そんなわけないじゃん。」

花子「他にネット情報あったら教えて!」

太郎「自分の本籍地の市町村に婚姻届を出す場合は、戸籍謄本は必要ないんだって。」

花子「へー、そうなんだ。」

花子「でも、本籍地ってどうやって調べるの?」

太郎「家族が知ってる場合もあるんだって。」

太郎「それに、住民票にも記載されているみたいだね。」

花子「それじゃ、早速、住民票を取りに行きましょう!」

 

→戸籍謄本は本籍地の市区町村の窓口で取ることができます。

 また、本籍地の窓口に行けない場合は、郵送でも取り寄せることができます。

 ただし、2週間程度の期間がかかりますので、余裕をもって取り寄せましょう。

 取り寄せ方法は市町村によって違うので、市区町村の窓口に相談してみましょう。

 ここでよく分からなくなるのが本籍地です。

 本籍地は親に聞いてみると分かる場合もあります。

 分からない場合は、お住いの市区町村窓口で「本籍記載の住民票」を取ると、記載されています。

【第4話 戸籍謄本が無いけど婚姻届を提出できる?】

太郎「窓口で住民票取ってきたよ。」

太郎「花子のほうはどうだった?」

花子「私は運転免許を取った時の住民票のコピーがあった!」

太郎「僕の住民票を見ると、本籍は県外のおじいちゃんの住所と同じだったよ。」

太郎「戸籍謄本は、本籍のある市町村でしか取れないんだって。」

花子「私の本籍は、実家の住所だった!」

花子「窓口で戸籍謄本も取れたよ!」

太郎「そうか、婚姻届を出す市町村と本籍地が一緒だから、花子の戸籍謄本は必要なかったね。」

花子「そうね。でも、結婚前の記念に保管しておこう!」

太郎「僕の戸籍謄本は、県外だから郵送で取り寄せないとな。」

太郎「おじいちゃんから代わりに取ってもらうことも出来るらしいけど・・・」

太郎「さすがに今日は間に合わないな。」

花子「ねぇねぇ、ネット情報に何か書いてない?」

太郎「いつもネット情報を鵜呑みにしてるとダメだと思うんだ。」

太郎「もっと、僕も頼れる夫にならないと。」

花子「さすが!未来の旦那様、かっこいい!」

太郎「ということで・・・」

太郎「住民票を取った時に、窓口に相談してきたよ!」

花子「さすが!未来の旦那様、かしこい!」

太郎「相談してみたら、婚姻届けの手続きって、市町村によって結構違うらしいね。」

花子「そうなの?どこでも手続きは一緒だと思ってた。」

太郎「ここの市役所の場合、どうしても急ぐ場合は戸籍謄本を後で出してもいいらしいよ。」

花子「それはとっても助かるね!」

花子「あれっ?そうすると、婚姻日は変わっちゃうのかな・・・」

太郎「あとで戸籍謄本を出して、正式に受理されれば、婚姻日は届出した日になるって。」

花子「よかったぁ〜」

 

→婚姻届けを提出する市区町村が、

 ふたりの本籍地以外の場合は、ふたりの戸籍謄本が必要となります。

 どちらか一方が本籍地以外の場合は、本籍地でない方の戸籍謄本が必要となります。

 どちらも本籍地の場合は、戸籍謄本は必要ありません。

 どうしても婚姻したい日に戸籍謄本が間に合わない場合は、市区町村窓口に相談してみましょう。

 市区町村によっては、先に婚姻届だけ受領してくれるところもあるようです。

 ただし、後日、戸籍謄本を提出しなければ受理されませんのでご注意ください。

【第5話 婚姻届、どうやって書く?】

太郎「花子君、よく見たまえ・・・・」

太郎「これが婚姻届だ。」

花子「こ、これが婚姻届・・・」

花子「これを出すと夫婦になれるのね、尊い・・・」

太郎「さて、この婚姻届を書いていくわけですが、」

太郎「心の準備はいいですか?」

花子「オッケーです!」

太郎「それでは、一緒に記入していきましょう!」

花子「はい!よろしくお願いいたします。」

太郎「まず、書き方の注意事項ですが・・・」

太郎「㈰「鉛筆」とか「消せるボールペン」では書かない。」

太郎「㈪署名は必ず本人が自署する、だって・・・」

花子「消せるもので書いたら悪用されやすいし、保管が難しいからダメってことかな?」

太郎「そうかもしれないね。」

花子「きっと、署名は意思確認の意味もあるから、必ず本人で書くってことだよね。」

太郎「きっとそうだね。」

花子「それじゃ、黒のボールペンで書いていきましょう。」

 

いよいよここからは、婚姻届けの書き方を紹介したいと思います。

きっと、婚姻届を二人で書いたことも大切な思い出となるでしょう。

できれば、書き損じなく届け出したいですよね。

でも、だからといって、鉛筆や消せるボールペンでは書かないでください。

消せるもので書いた場合、受理してもらえない場合もあるみたいです。

婚姻届は黒のボールペンなど、消せないもので書くようにしましょう。

文字は楷書で、くずさないで書くようにしましょう。

また、署名は必ず本人が書くようにしましょう。

 

次回、「第6話 届出日と「長殿」とは?」

婚姻届の書き方(連絡先、証人、捨印)、婚姻届の提出日、提出の仕方や持ち物、エピローグ

婚姻届の書き方(連絡先、証人、捨印)、婚姻届の提出日、提出の仕方や持ち物、エピローグ

婚姻届の書き方(長殿、氏名欄、生年月日、住所欄、本籍欄)

婚姻届の書き方(筆頭者、父母の氏名欄、続き柄、婚姻後の夫婦の氏、婚姻後の新しい本籍欄)

婚姻届の書き方(同居をはじめたとき欄、初婚・再婚の別欄、同居を始める前の夫妻のそれぞれの世帯の主な仕事と夫妻の職業欄、その他欄、届出人欄の署名と押印)

婚姻届の書き方(連絡先、証人、捨印)、婚姻届の提出日、提出の仕方や持ち物、エピローグ

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